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インターネットは広告をどう変えたか?
さとなおさん登場!

2011.10.12

 

 みなさん、こんにちは。はみだし泰造です。
 10月3日に行われた、第2回はみだし塾の講師は、「さとなお」こと、佐藤尚之さんでした。広告業界のなかでももっとも早くから「インターネットがもたらすコミュニケーションの変化」に、積極的に行動し、発言してこられた佐藤さん。広告やメディアあり方に、大きな地殻変動を感じながら日々仕事をしているぼくらだけに、いまもっとも話を聞いてみたい人です。塾長としては、静かな中にも、前のめりになって佐藤さんの話を聞こうとする、みなさんの熱気のようなものを感じていたのですが、いかがでしたか?
 今回の講演は、1995年頃、佐藤さんが「インターネットが世の中や広告を根底から変えるぞ」と直感したあたりから現在に至るまで、佐藤さん自身と、広告をめぐるメディアとコミュニケーションのあり方がどう変わってきたか、その流れをお話しいただきました。いま何が起っているのか、これからどうなって行くのかを考えるための、いわば「導入」に当たる部分、あるいは「おさらい」かもしれません。
 いろんなキーワードがあった中で、もっとも大切なものは「メディア・ニュートラル」だと思います。(「メディア・ミックスという言い方は嫌い」と何度も強調されていましたね。)テレビCMを「頂点」とする広告の構造が崩れたいま、どうすれば、どのように、情報が人々に伝わるか。そのコミュニケーションのあり方を考えたクリエイティブこそ必要。つまり、メディアをニュートラルに、コミュニケーションをフラットに考えたクリエイティブであり、佐藤さんはそれを「コミュニケーション・デザイン」と呼んだ最初の人だったのだと思います。
 でも、それが説得力を持って伝わってくるのは、かつてコピーライターやCMプランナーだった佐藤さんが、部署を異動し(あるいは創設し)、肩書きを変え、いわば体を張って(!)、「広告の変化」に取り組んでこられたからこそだと思います。その「はみだし方」に、ぼくは、強く心を揺さぶられるものを感じました。
 もうひとつ、ぼくが注目したキーワードは「クラフトマン」と「コミュニケーション・デザイナー」。CMという映像コンテンツの制作現場にいるぼくらは、まぎれもなく「クラフトマン」でしょう。もちろん、ただテレビCMを打てば何かが伝わるという時代ではないのだから、ぼくらもまた「コミュニケーションの設計」抜きにコンテンツを作ればいいというものではありません。でも、ぼくらはある意味、職人です。「設計」より、人をおもしろがらせることに興味があり、それが得意なモノ作りの現場にいる人間です。
 ぼくは、だからこそ(ぼくらクラフトマンこそ)、実はもっとも強く「広告をめぐるメディアとコミュニケーションのあり方の変化」を感じてきたのだと思っています。肌で感じてきたのだ、と。ただ、どんな時代にもクラフトマンは変化が遅い。変化への対応が遅い。残念ながら、それが現実です。そして、インターネットやソーシャルメディアの急激な普及の中でも、動画コンテンツは「いちばん最後に必要とされる」ものだという気がしています。いや、いよいよぼくらの出番だ、と実は言いたいのですが。「いちばん最後」が、いまこそ来ているような気がしてならないのです。

 次回のはみだし塾も、佐藤尚之さんの講演が続きます。今回のが導入なら、次回は、本題。ソーシャルメディアを主戦場に、いまもっともホットなコミュニケーションとは何か。広告(と言うより、コミュニケーション・デザイン)の未来は、どうなって行くのか? そして、動画コンテンツに、何が求められているか? 佐藤さんの予告にもこんな言葉がありました。「CMや動画コンテンツこそ、実は、いまもっとも必要とされている」と。聞き逃すわけにはいきません。11月7日(月)、どうぞお忘れなく!

はみだし泰造