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明日のコミュニケーションへ。
佐藤尚之さんの講演PartⅡ

2011.11.16

 

 みなさん、こんにちは。はみだし泰造です。
 11月7日・第3回はみだし塾は、前回に引き続き、佐藤尚之さんによる講演でした。
題して、「明日のコミュニケーション」。
 折しも、佐藤さんによる同じタイトルの著書が、前回のはみだし塾直後に発売されたばかり。
日本でのソーシャルメディアの普及は、「世界に比べれば、まだまだ」。それでも、3.11の日の夜は、 まるで奇蹟のようだった。ツイッターで、フェイスブックで、多くの人が、情報を交換しあい、信じられないような「つながりと行動」が一夜にして生まれた。もはや、ソーシャルメディアの存在は無視できないものになっているし、社会・企業・人のコミュニケーションのあり方を大きく変えていくだろう。そんな話からはじまった、たっぷり2時間の講演は、とても刺激的なものでした。
 広告の世界に身を置く人ならだれもが感じている、人々の情報発信と受容、そしてそれがもたらす消費行動の劇的変化。それを、いま、ここまでリアルかつ本質的に話すことができる人は、佐藤さんを置いて他にいないのではないでしょうか? だからこそ、『明日のコミュニケーション』が、いまベストセラーの勢いで売れ、佐藤さんを必要とする講演会が、あちらこちらで開催されているのだと思います。
 本の副題にもなっている「関与する生活者」とは、いわばソーシャルメディアのヘビーユーザーであり、彼らの存在、彼らの発信する情報が、これからのコミュニケーションの構造を大きく変えていくだろう。SIPSという理論<S(Sympathize・共感)→I(Identify・確認)→P(Participate・参加)→S(Share&Spread・共有&拡散)>で説明されるそれは、現在進行形で日々起り、実感していることなので、なるほどと、強い説得力を持って伝わってくるものでした。まさに腑に落ちる、という感じで。
 そして、佐藤さんの講演のもうひとつのキーワードは、「共感」。そもそもSIPSのSがSympathize(共感する)であるように、ソーシャルメディアを中心に、新しく起っているコミュニケーションは、「『共感する』ところからがすべてがはじまる」と佐藤さんは言っています。共感を生み出す力が、もともとCMにはある。だから、もう一度CMの時代が来る。とは、やや単純すぎる要約かもしれませんが、そんなポジティブで、ぼくらに勇気をくれる展開で、講演は終わりました。
「共感」は、ぼくらが実際にCMを作る上でも、何度も何度も口にしている言葉です。その共感を生む力が弱くなっているのではないか? それは、ソーシャルメディアかマスメディアか、あるいはコミュニケーションの構造がどう変わったかという問題以前に、企業・広告代理店・制作会社、そしてぼくのようなスタッフまで含めて、すべての広告制作者に内在する問題だという気がしています。
 でもまずは、ソーシャルメディアにどっぷり浸かって、時代の変化を肌で感じるべきだ。そこからしか、何も変わらない。そんな佐藤さんの声と言うか、叱咤激励が聞こえてきそうです。何度も言うようですが、ぼくは佐藤さんの体を張って、変容するコミュニケーションのまっただ中を突き進む姿に、やっぱり感動してしまいます。

 さて、次回のはみだし塾は、カメラマンの蓮井幹生さんと、LIGHT UP NIPPON発起人の高田佳岳さんの登場です。
 おふたりには、共通点があります。どちらもソーシャルメディアで、日頃から積極的に情報発信していらっしゃいます。そして、3.11の後、ソーシャルメディアの力をフル活用して、被災地支援の活動で大きな成果を上げられました。おふたりの活動は、佐藤尚之さんの提唱するSIPS理論を地で行く、まさにお手本のような事例だとぼくは思っています。ぼくら、CM制作の現場にいる人間には、共感を生む実践(コミュニケーションとコンテンツ作り)こそが命です。おふたりの話から学ぶことは多いはず。そして、いっしょにできることも、きっとある。そんな熱い会になるものと信じています。ぜひ、ご参加ください!

はみだし泰造